これまでの酒遍歴の浅さを痛感。
学生時代に酔うために飲んだ頭の痛くなる日本酒に始まり、就職してバブルの頃はワインを気取り、海外でウイスキーに目覚め、最近になって新政を入口に新生日本酒の幅広さにびっくり、週末毎に品揃え評判の店で四合瓶を買い漁るこの頃。
剣菱と言えば、子供の頃に日本酒の栓を集めて友達と見せ合いっこをしたことを思い出す。やっこ凧みたいな黒の模様はかっこよかったけど、どこにでもある剣菱は友達との見せ合いでは自慢にならない。
そのトラウマか、スーパーで見るたび、革新進む日本酒界から取り残された、陳腐な化石のよう。日本酒通を気取り、手を出してはいけないと。いつの間にか、飲んだこない味のイメージまで固定化していた。
昨今流行りの王道の酒は一通り飲んだけど、これぞ間違いなく王道の酒。日本酒、かくあるべし。500年の歴史の重み、揺らぐことのない作り手のダンディズムを感じる名品。子供心にかっこいいと思っていた剣菱はやっぱりかっこよかった。
剣菱さん、これまですいませんでした。