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かぶらかぶら

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タイムライン

大七純米生酛生原酒
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かぶら
無色透明 非常に強く麦のような、甘やかな穀物香が感じられる 揮発するパワフルなアルコールも相まって正統派生原酒といった体 アタックからしっかりと甘みがある味わいに加え、ちりちりとした原酒のアルコール、溌剌とした生酛の酸、強い旨味にじわりと広がる苦味で口内の存在感はかなりのもの 含み香にはイソ系のバナナが少し感じられる 大七の生原生酛 スペックにしてはやや値が張るものの、高精米の上位キュヴェとは正反対の、ゴリゴリにクラシックなスタイル とはいえここまで分厚く仕上げてもゲンナリするような飲み疲れ方をさせないのは流石と言える 旨味の強い秋の旬とはよく合いそうで、季節をうまく捉えた商品という印象
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かぶら
田酒 山廃純吟 非常に透明度が高い無色 低温だと閉じているものの原料米のふくよかな香り穏やかなチーズが感じられる 55磨きながら雑さのないクリアな香りは蔵の技術か アタックには微かな甘みがあるもののドライ 非常に溌剌とした酸がテクスチャーをタイトに纏め上げる、というよりいい意味で締め上げているようで旨味、甘味、酸味いずれもはっきりと楽しめる水準で並存している 綺麗系山廃であるがヨーグルトや乳清まで行くようなライトなタイプではなく、重厚さを残しながら飲み疲れはさせないモダンなスタイルに仕上げられている 教科書通り燗つけしてももちろんよいだろうが、冷蔵から少し緩めたくらいでさらりと楽しんでもよい懐の深さがある
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かぶら
墨廼江 別吟 無色透明 穏やかでよく磨かれた原料米に由来する炊飯と白玉団子の中間くらいの香りと、その合間から蜜蝋やチーズのような熟成香が僅かに感じられる アタックにしっかりした甘み 穏やかな酸 広がりと持続力を伴う上品な苦味がじわりと展開する テクスチャーはふくよかながら密度が高くはなく、しっかり乗った旨味の割にはスルリと流れていく 墨廼江の熟成純大 2-3年ほどの熟成純大で5,000円そこそことよく見る設計の商品だが、ソトロンを感じる熟成香を嫌味なくしっかり出しているのは好感を持った 一方で酸、苦味とも角が落ちてスムースな飲み口になっており、これくらいの期間の熟成が目指すメリットも過不足なく享受できている よくある氷温短期熟成酒より一歩踏み込んだ面白みのある一本
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かぶら
田酒 純米吟醸 彗星 無色透明 穏やかな原料香と微かな白桃は田酒共通だが、穀物のような麦を思わせる香りを感じる 他にも洋梨やリンゴを取ることができる、カプイソは均衡から僅かにカプ寄りか 含み香には黄桃のようなトロピカルフルーツも垣間見える アタックには甘みが感じられる 酸はそれなりに出ているものの、旨味が強くふくよかなテクスチャー 中盤から展開する苦味は持続し、余韻とともに後味を引き締める 味わいが高次元でまとまった純大と比べるとそれなりの酸を更に上回るパワフルな旨味、一方で持続するが力強さはない苦味と各要素が上手くリンクせず、とっ散らかっている印象 原因として旨味と酸は強度のバランスという観点もあるものの、質的に山田のそれとは異なるように思われる 勿論2,000円の酒としては破格の仕上がりでコストパフォーマンスは申し分なく、脂の乗った刺身などと合わせてじっくり楽しめば些末なことは忘れていい
田酒スパークリング
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かぶら
田酒micro bubble生 無色透明 非常に穏やかなトーンの高くない香り 原料米の主張も強くなく、果実もリンゴや白桃を微かに拾える程度でややカプ寄りな印象 純米規格ながら一瞬アル添が脳裡を過ぎる田酒っぽさも健在 生老ねのニュアンスは感じられない 日本酒泡の酸はワイン以上に取りづらいが、スティルに比べて意図的にやや強くしているように思える 生ながら甘みを抑えたアタックに続いて素早く収束する苦味が展開、含み香には穏やかな原料米とリンゴが短く残る味わいはまるでピルスナーのよう 磨きは50程度で生というスペックにあって味わいからは驚くほどドライでシャープな印象を受ける alc.も15度と控えめながら低アルまではいかない標準的な水準を守っているが、これも感じさせない軽い飲み口 果実を抑えたカヴァのような酒に仕上がっており、和洋中問わず食中において活躍が期待できる 日本人が好む食中の発泡性ドリンク像を日本酒の枠に巧みに落とし込んだ西田酒造の技が光る一本
高砂松喰鶴 純米大吟醸山田錦純米大吟醸生酛
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かぶら
高砂 純米大吟醸山田錦 生酛由来の香りは乳清やプロセスチーズのようで穏やか、白玉団子のような原料香 冷蔵庫+αくらいの低温だとやや閉じた印象で、上品な原料香の向こうに白桃のような甘やかな果実が垣間見える 一方で緩めてしまうと品の良さが失われてしまいそうでサーブ温度に気を使う あまり飲食店向きではないかもしれない 溌剌、ぴちぴちとした酸がふくよかで優しい旨味の乗った丸みあるテクスチャーをまとめ上げる 苦味はじわりと広がるがフェードアウトも早く、飲み疲れさせない 木屋正の復刻銘柄である高砂の山田錦キュヴェ 雄町キュヴェと比べると更に繊細なつくりで、個々の要素を穏やかな水準に留めたまま、ほどよい強度の酸で綺麗にまとめ上げている 味わいのバランスの取り方が日本酒というよりワイン的、例えるならハイクラスなピュリニーに通ずるものを感じる 新政、仙禽のような新しい生酛や大七のような綺麗系生酛とも趣を異にする独自のスタイル
冩楽純米大吟醸雫取り
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かぶら
写楽 純米大吟醸雫取り 無色透明 白桃やライチ、メロンまであるかなりイソ寄りな果実香 原料香は白玉団子のようで、最近の40%磨き純大規格としてはしっかりしている アタックからしっかりと甘みが感じられる ほどよい酸と旨味 特筆すべきは非常にクリアで雑味がない上、苦味を抑えながらもテクスチャーに緩みが見られない点 これくらいの磨きだと意図的かそうでないかは蔵によるだろうが、苦味がテクスチャーを引き締める役割の一端を担うことが多い印象 かと言って抑えれば味わいに緩みが生じてだらしなさを感じさせることもあるが、これは抑えながらバランスが取れている 飲み疲れさせない軽やかな、しかし旨味と華やかさを兼ね備えた良酒と感じた
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かぶら
北雪 大吟醸 YK35 その名の通り典型的な華やか大吟醸 穏やかな原料香にグレープフルーツのような柑橘 含み香に醸造アルコールの青臭さがはっきりと感じられる 控えめな酸 力強い広がりのある苦味とチリチリしたアルコール テクスチャーはややふくらみがあるものの、膨張感はない 正に名は体を表す酒質であり、教科書的YK35 八海山大吟醸との比較ではより淡麗寄りで旨味、苦味とも総量は小さく感じたが、生産量に対する輸出比率が高く、外国人からの人気も高いとの評の理由はこのあたりにあるのかもしれない 税込4,950円は安くはないが、涼やかなボトルデザインと今となっては鑑評会へのやや批判的な響きも伴う銘は話題性を帯びており、独自の出番がありそうな一本 YK35が世代の日本酒党、あるいは逆にYK35を歴史と捉える世代へのギフトに向くのでは
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かぶら
せんきん かぶとむし2021 原料香は穏やかで白玉団子のような、それほど粉っぽさを感じさせないもの 柑橘に加え、みずみずしい白桃にメロンも見え隠れする 新政と比較するとよりイソ系果実香に振った構成という印象 ぴちぴちとした酸とさっと消えるが存外グリップのきいた苦味 テクスチャーはシャープというよりはコンパクトで、余韻は続くがキレ良い味わい 低アル原酒の長所が生かされており、さっと飲める軽快さとその中でも感じられる味わいが出ている 蔵のイメージから生酛との先入観があったが速醸?
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かぶら
初亀 秘蔵純米大吟醸 亀 無色透明 典型的なイソ寄りの甘やかなバナナに白桃 香りは高くなく穏やかで、原料香は上新粉を思わせる高精白ならではのもの アタックには控えめな甘み 酸は穏やか じわりとゆるやかに広がる苦味があるが、強さの面でも甘さを上回っている ずっしりとした旨味が感じられ、第一印象はふくよかだが、苦味とともに収束してまとまる 初亀のフラッグシップ 分かりやすくハイグレードな香り、低温熟成からくる柔らかく味わいをまとめる苦味とフラッグシップを名乗るに相応しい要素を備えている 特徴的なのは広がりと持続力をもった穏やかな苦味が旨味まで包み込んで綺麗に収束する点で、キレの良い味わいと長い余韻のコントラストが面白い 一方で苦味そのものはそれなりにパワフルでやや飲み疲れしそうな面もあり、どちらかと言えば日本酒に慣れ親しんだ層に受けそうな設計と感じた 濃い味のウォッシュより薄味・苦味とのペアリングに期待したい一本