かぶら
義侠 慶
微かにイエローがかった透明
炊飯ほどの豊満な原料香
蜜蝋、ハチミツに炒ったアーモンドのようなナッツ、椎茸も入り混じる複雑ながら重すぎない熟成香
一方で若々しい香りが垣間見えもし、ブレンドされた酒ごとの特徴が感じ取れる
落ち着いた酸とどっしり乗った旨味の割にテクスチャーはそれほど膨張感がない
アル添に通ずるチリチリと舌を焼くような感覚もあるのは原酒ゆえか
義侠の複数ヴィンテージ熟成ブレンド
東条産山田の特上を使用した40磨きの中取りに熟成をかけて複数年をブレンドするというのだから相当なコストの掛けようである
発想はシャンパーニュやソレラシステム、仕次のそれだが、香りから異なる熟成度合いごとの特性を感じ取れるよう敢えて「ズラして」いるようにも感じられ、飲む楽しみがある
味わいは穏やかにまとまっており、角を立てずに複数ヴィンテージをブレンドする技術は他の蔵と比較しても一日の長があるのだろう
飲みながら様々な顔が見えるので、幅広いシーンで活躍が見込める
愛好家からエントリーユーザーまで一度は触れてみる価値のある一本