この日本酒、なんと日本酒度は−62。
最初にこの数値を見たとき、思わず二度見しました。想像を超えた「極甘口」なのに、ただ甘いだけじゃない。ちゃんと日本酒としての“芯”があって、奥行きがあって、なにより後味に意外な爽やかさがあるんです。
口に含むと、とろりとした密度のある質感。
まるで完熟の白桃や、蜜漬けの洋梨。そこにほんのり感じる酸が、味わいを美しくまとめていて、貴腐ワインを思わせるような豊かさがあります。
「グリセリン由来の甘さ」とよく言われますが、本当にビロードみたいにまろやか。甘さが尖らず、舌にふんわりと広がって、静かに溶けていく感覚。
お酒の一部を仕込み水として使う貴醸酒ならではの、濃密で上品な甘み。
食後のデザート酒としてはもちろん、チョコやブルーチーズなんかと合わせても楽しめそうです。
「甘さの新境地」を味わいたい人に、心からおすすめしたい一本です。
これはもう、“飲むスイーツ”というより、“飲む贅沢”。