楽しみにしていた寒菊の新作、壽限無です。
購入から3ヶ月近く経ってやっと順番が回ってきました。
壽限無は福岡県産の希少米「壽限無」を使用した純米大吟醸だそうです。コンセプトは春の月見酒ということで、春酒らしくおりがらみ仕上げになっています。
開栓時は栓が飛ぶほどではありませんが、プシューと勢い良くガスが吹き出したのでガス圧はかなり高かったのでしょう。グラスに注いでもシュワーと泡が立つガスの強さです。
飲むとピッチピチの泡に苦味を効かせたすっきり感のある味わい。そこにおりがらみならではの乳酸感や複雑さ、ふくよかさが加わって旨みを感じさせる設計でしょうか。秋リリースの赤電照菊と同じ雰囲気の味わいです。
全力の甘旨ジューシーではないからだと思いますが、寒菊らしくないという感想や初めての酒米だから仕方がない的な意見まで見かけましたが、そもそも狙っているところが違うのだと思います。仕込み水由来のニュアンスはいつも通りですし、赤電照菊との共通点もあるので紛れもなく寒菊らしさのある美味しいお酒だと感じました。
今後この方向性のお酒が増えるとすると、もう一度寒菊を通年で追いかけることになりそうです。