うぴょん(豊盃こそ至高)
使用米 青森県産米
磨き 麹米:55%/掛米:60%
特定名称酒 特別純米/生酒
度数 16度
八仙なのに甘い感じなのだろうか?などという疑問を浮かべつついざ参らん。微かに甘い香りを感じつつ飲んでみると、八仙らしいピリピリとした酸味がくる。だが今回は生原酒のおりがらみだからか桃の香りと味で口腔が支配される。まるでアフタヌーンティーで頂く桃を漬け込んだ紅茶のように落ち着きと気品のある甘さが支配する。だが甘さの割にしつこさを感じないのは八仙ならではの心地よい酸味がずっと寄り添うからであろう。甘いお酒だがやはり八仙である。いかにも八仙らしい微かなキレと酸味、洋梨のような甘さでしめくくる。
おりとは米の欠片や酵母の細かな固形物のことで、通常はこれを除去して上澄みだけをとる工程がある。この工程を省いたものをおりがらみと言うようだ。ということは、(おりがらみが初なので何も言えぬ)おりがらみはお米の甘みや旨味がどこまでも続く味わいになるのであろう。これを味のベタつきなくキレのある心地よい甘さに持ち込んだ八戸酒造は大変偉大である。今宵もごちそうさまでした。