susan
生酒としてはほぼ流通がない酒。取り扱いは、国内1店舗のみ。飲めるのは最初で最後だろう
まずは冷や
アルコールが鼻を刺す。次いで、静かに澄んだ冷たさが鼻腔から肺までをも冷やす。しかし何故か暖かさを感じる
飲む。とろりと水飴。次いで缶詰のパイナップル。シロップは透明でベタ甘。熟れた柿の甘味とコク。
飲み込むと、春の山菜のようなほろ苦さ。舌元に残るコク
次は45℃
しんしんと降る雪の中の湯気。炊き立ての米か?吐息か?
飲む。ゆるりと滑らか。米感が膨らむ。アルコール18度だったのだと、ここで思い出す。
飲み込むと、舌元の苦味と強めのアルコール
次は55℃
アルコール感は少し弱まった。米の香り
飲む。一瞬、水と思わせ、油断したところを強烈なアルコールが襲う。淡麗辛口かつ芳醇。
飲み込むと、舌元に苦味だけが残る
最後は65℃
アルコールは抑えられ、米感が優勢
飲む。山廃のように重厚なニュアンス。炊き立ての米を飲んでいるよう。飲み込んだ後のコクと苦味、渋みが素晴らしい。
久しぶりの吟醸。旨い。
是非リピートしたいが、もう手に入ることはないだろう。
冷やと65℃の両極端で良さが爆発的する酒