mana
最初の一口で「丁寧な仕事だなあ」と素直に感じました。
杜氏自身が育てた五百万石を使い、小仕込み・中取り・無濾過・瓶火入れと、こだわりの工程を一つひとつ重ねているのが、ちゃんと味わいに表れています。
香りは、熟した洋梨のようなやわらかさと、ほんのり白い花のニュアンス。
口に含むと、ナチュラルでまろやかな甘みがじわっと広がって、ほどよいジューシーさのある酸が味わいをきれいに整えてくれます。
派手さはないけれど、雑味がなく、すーっと染み込むような透明感のあるおいしさ。
香りも味も、どこか優しくて、でもちゃんと芯がある。
まさに「米から酒まで、全部やりたいようにやってみた」という感じが伝わってくる一本です。
日々のごはんにも寄り添ってくれる、そんな自然体な魅力がありました。
印象的なラベルは、実はこのお酒の“味のイメージ”を図案化したもの。手がけたのは、あの「くまモン」などを生み出したデザインチーム。飲む前に感じる視覚の余韻、そして飲んだあとに残る香味の余韻。その両方が自然にリンクしているように感じられました。