ガルス
夏の夕立
さわやかな甘みを思わせる香り。メロンのようでもあり、リンゴにはちみつを添えたような香りでもある。まろやかなアタックから広がる上品な甘み。香りからは思いつかない、力強い旨味を含んでいる。上立香と似たような含み香が上がり、全体として甘みは残しながら、わずかにピリッと辛みとアルコール感の余韻を残してキレていきます。
夏、午後に久しぶりに会った従妹と夏野菜の収穫を終え、トウモロコシ・トマト・キュウリがザルの上に並ぶ。麦わら帽子を脱いで、団扇であおぎながら、甘味と共に麦茶を一杯。縁側で一休み。しばらくすると、スゥーっと生ぬるい風が吹いて来る。気が付くと空は急に灰色になり、ぽつぽつと雨が降り始める。まもなくザーっと雨が注がれる。従妹とその様子を眺める。そんな情景の浮かんでくる、尾瀬の雪どけ 夏吟でした。
少し温くなって、凉冷えの温度帯になってくると、スッキリ感が隠れ、まろやか旨味が増してきます。違う表情を楽しめるのも一興。
★★★★