Hori
寒菊のOcean 99 橙海を開栓しました。
橙海はサブタイトルがArrivalなのですが、これは銀海Departure、空海Inflightと並ぶ三部作で、それぞれ九十九里上空を飛ぶ飛行機をイメージして酒質設計されているそうです。お酒に飛行機という意外な組み合わせは、寒菊の杜氏が元航空整備士という経歴から来るものでしょう。
そんなFlight三部作の締めくくりである橙海は、Ocean 99シリーズの締めくくりの一本でもあります。
橙海は寒菊における秋酒ポジションで、寒い時期に絞って火入れした後にひと夏寝かせたいわゆる秋上がりです。
グラスに注ぐと甘やかな香りに少し曇った見た目。濁っているわけではなく、薄らと白く曇っています。火入れ貯蔵酒のはずですが微かに気泡があり、飲むとガス感があってフレッシュ。最近飲んでいるひやおろしとは雰囲気がかなり違います。
味わいは秋酒らしくグッと凝縮された旨み。フレッシュなので、丸みがあって滑らかという感じではありませんが、いつもの寒菊より更に濃密な甘みで、完熟した南国フルーツのようにフルーティです。
寒菊らしさ溢れる秋酒、堪能させていただきました。