Hori
OCEAN 99シリーズ2本目の凪 Spring misty。
開けた瞬間にシュワっと泡が上がるガスの強さ。グラスに注いだ後もピチピチと泡が上がってきます。
前日に開栓した銀海 Departureと飲み比べてみましたが、味わいは別物。甘さもキレも銀海より優しく柔らかい印象。程よく酸味があってライチのようなフルーツ感も感じられました。
霞むような柔らかい日差しを思わせるほんのり甘いうすにごり。口の中でピチピチと弾ける気泡は輝く水面でしょうか。
余韻に感じる心地良い苦味が菜の花や蕗のとうを彷彿とさせるので、春爛漫というより寒さが緩んでかすかに春の気配が感じられる頃の情景が浮かびます。冬という長いトンネルを抜けて、ふと心が軽くなるあの瞬間。
テーマがあるお酒はどの味わいにどんな意味が込められているのか想像するのが楽しいですね。もちろん感じ方は十人十色ですが、作り手の思いを想像する時、目の前のお酒が人の手で作られたものだということを強く感じることができます。