susan
先ずは冷酒
眩しい朝日に照らされたサクランボ。懐かしい小学生の夏休み
飲む。ピリリと軽く、水のよう。軽快な酸味と爽やかな苦味。薄めのメロンジュースにグレープフルーツ果汁を数滴垂らしたよう。飲み込むと、夕飯時に沈む夕日が見える
次は45℃
静かに澄み、深まる
飲む。45℃なのにとても熱く感じる。いや、暑い。ランニング1枚で汗びっしょりの少年。セミ採りに興じる。酸味が支配的。飲み込むと、コクと爽やかな苦味
次は55℃
杉の葉の焚き火の香ばしさ。ややミルキー
飲む。酸味がやや凝縮。コクと少しの苦味。飲み込むと、喉が暑く、鼻腔に夏夜の蒸し暑さ
最後に65℃
ミルキーはママの味を炙ったような香り
飲む。酸味、コク。舌にほんの一瞬だけベッタリな苦味。飲み込むと、夏夜のキャンプの風情
個人的にあまり好きな酒ではない。しかし「かぶとむし」のネーミングと「あなたの少年時代は、いつでしたか」のメッセージが、この酒の特徴をよく表していると思う
リピートはしないだろう。そして少なくとも数年は飲むことがないだろう
少年時代の思い出は暫く温めておきたい