Hori
尾瀬の雪どけの純米大吟醸 夏吟です。
尾瀬の雪どけは故郷群馬のお酒ですが、いただくのは初めてです。
仙禽かぶとむしで我が家の夏酒シーズンが開幕して、この夏吟が2本目の夏酒になります。
グラスに注ぐとリンゴ系のフレッシュフルーティな香り。ガス感はありませんが、透明度の高い見た目が涼しげな印象です。
口に含むと香り通りの甘やかでフルーティな味わい。しかし、飲み込むと同時にしっかりめの苦味が口に広がります。口の中が引き締まるような苦味で、スッキリとした爽快感をもたらしてくれます。苦味でさっぱりするので、ビール並に食中に飲むのにぴったりなお酒という印象です。
よく味わってみると液体自体に甘みはあまり感じられないことに気付きます。甘いと感じたのは香りによる部分が大きいようです。
香りと味は不可分なものですから、それぞれを切り離して語るのはナンセンスですが、鼻をつまんで味わってみると、クリアで軽く、苦みが主体のお酒だと感じます。
甘みと苦み、果実感と透明感、華やかさと爽快感。夏向きのドライなお酒にフルーティな香りを添えることで、相反すると思われる要素を両立した良い所取りの一本ではないでしょうか。