ハヤカワ
江戸時代の日本酒のエッセンスを現代に蘇らせるため、麹ならびに掛米とも精米歩90%前後といういわゆる低精白で醸造した純米酒である。通常、こうしたほとんど磨いていない米の酒造りは、雑味が発生しやすく至難を極める。本作品には、当蔵の持つ吟醸造りの技術の粋を凝らすことで、現代吟醸のエレガントさも同時に表現するように心がけている。なお2019年収穫米からは、満を持して木桶仕込みとなり、より伝統的な姿を体現するものとなっている。製法の進化が著しく、将来的な伸びしろは無限大である。ファンにはぜひ追いかけてもらいたい作品である。