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来福豊穣祈願祭純米吟醸2022
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ショーン
お寿司をつまみながら、三年熟成させた「来福 豊穣祈願祭 生原酒」を開けた。ちょうど地元のお祭りの時期だ。色は淡い琥珀、香りはりんごやパイナップル。若さの甘みの奥に、落ち着きと複雑さが潜む。フレッシュさを失う代わりに重みを得た一杯だ。 その味に、この三年を重ねる。2022年、大学3年の僕はSNS解析やテラリウム作りに熱中しつつ、プログラミングスクールでバイトを始めて半年がたった。今では運営側の立場だが、そのときは立場は受け身で、「誰かが導くだろう」と思っていた。翌年は研究室に入り、初めて大きなテーマに挑んだ。失敗も多かったが、合宿や発表を重ねる中で、自分で進める力が芽生えた。2024年にはアメリカで成果を示し、就活や展示の準備にも追われ、日々は濃く過ぎていった。2024年は学会発表 と あとは 研究テーマ もろくに決まらず修士 1年目が過ぎていった。 変わったのはもはや人に頼るのではなく自分で動く姿勢。変わらないのは「作ってみたい」という衝動だ。酒と同じく、奥行きを得たのだろう。来年の引っ越し先でもまた一本を寝かせ、数年後の自分に会いにいきたい。来年から就職だ。