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2度目の信濃鶴。純吟と純大のみの計5種類しかなく、ローエンドの商品です。今度は生酒で約半年の生熟期間を経ています。
常温が良い印象があるので1日目は常温から。
やはり結構リンゴ系の香りに、含むとリンゴかオレンジのような甘味が強く出、旨味もやや膨らみます。そこからリンゴの酸味の後、苦味が割と強くなるのですがバランスは崩れず好ましい。最後は辛くなってじわっと引き上げていきます。冷たいよりやはり常温の方が旨味がありますね。
3日目に燗。40℃にすると一気にクラシックになり、かすかなリンゴっぽさはありますが一気に米の旨味とそれを凌ぐような辛味が立ち上って、そのままスパッとキレていきます。45℃もほぼ同じ。燗の変化に驚き。好みの方向性で別の魅力はありますが、信濃鶴の銘柄本来の持ち味ではないと思われます。
前に飲んだ頑卓と大差はないような。やはり芳醇で信濃鶴の個性がきちんとあります。暖めるとガラッと変わるのも楽しく、モダン芳醇純米の生酒はかくあり、というところ。