Hori
千葉県産の総の舞を使用した純米大吟醸。
総の舞は初めて聞いたので調べてみたところ、酒造好適米の白妙錦と中部72号という飯米の交配により作られた千葉県生まれの品種だそうです。白妙錦は祖先に雄町、中部72号は祖先にコシヒカリを持つ、酒米界のサラブレッドのような品種のようです。
その総の舞を29%まで精米して作られたのがこのSilver Lining。
高い精米歩合や閃光を放つようなラベルのデザインから、勝手にシャープでクリアな味わいを想像していたのですが、飲んでみたら大ハズレ。むしろ寒菊の中では過去一レベルで濃厚な甘さのある味わいでした。ややとろみのあるテクスチャも手伝ってシロップのような印象を受ける甘さですが、重さも雑味も感じないのはさすが29%精米だからでしょうか。酸味が控えめなのでジューシーという表現は当てはまりませんが、細かい泡の微々炭酸によるフレッシュさがあり、甘み旨みがしっかりと感じられるふくよかさがありながら、後口はわずかな苦味で締めくくってくれます。
2ヶ月前に飲んだ閏日も29%精米でしたが、味わいは別物でした。この差は酒米の違いによるところが大きいのでしょうか。