なべ
こんな時代に澄川酒造さんからの心意気な一本。誰もが美味しいと感じる吟醸を、誰もが手に届く価格で。スイスイ呑める、四合瓶ならなおのこと即完でした。とはいえせっかくの一本ですから普段は発動しない自制心で2日に分けて。2日目馴染んだ味は、球形の甘味と酸味が口中を転がります。人気銘柄なのであまり手を出していませんでしたが、やっぱり美味しいんですね〜
我が家のボスの旧姓がこちらと同じで、一族の出自も蔵元からそう遠くない隣県の山中。嘘か真かは?ですが、平家の落人系とのこと。いつか訪ねてみたいよねと言いつつまだ果たせていません。もし行くことがあれば、蔵元にも足を延ばして亡き義父の墓前に供える一本を求めたいなぁ。義父は生前、晩酌を欠かすことない超呑兵衛。その頃はあまり酒を飲むことが好まずお相伴する機会を逸してしまいました。
こんな時代だからこそ、蔵元さんも厳しい中、人と人をつなぐ盃を満たす美酒を誰もが手にできる価格で世に出したんでしょう。私の場合はもうつなぐことのできない人との一献を想ってしまいました。