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🏆2023私的日本酒10選
杉錦のスタンダード、4年近く寝ている山廃。熟成酒ファンの評判が良いですが、酒屋でも新規取扱銘柄で推しており、「やはり天保十三年から入るのが良い」とのことでした。
お燗40℃から。少しツンとくるアルコール香。
含むと硬めなミネラル感とともに、米の旨味もかすかな甘味も開けてきます。酸味も苦味もありますがギリギリのところで、嫌らしさが全くない。このバランスは秀逸です。後味は辛味が、スパッというよりどっこいしょという風に遅れて出てきて、余韻が楽しめるキレです。
黒にんにく、れんこんとじゃがいもとにんじんの煮物、チーズ、にら玉、おひたし、ゴーヤチャンプルー、全て良き。
45℃もほぼ同じですが、苦味と辛味が増します。
燗冷ましになると少し酸っぱい。
常温も40℃とあまり変わらず、やや甘味が引っ込んでキレが良い。常温か40℃か、ぬるい所が良いです。
これは素晴らしい熟成山廃純米。クセも強くなく、こんな酒が1210円とはもうこれだけで万事OKということにもなってしまいます。
「旨味がきちんとあり、飲み飽きしない酒を中心に売りたい」という酒屋さんの姿勢にも深く同意です。