こん助
長野県松本市の大信州酒造、大信州豊野蔵朝しぼりです。大信州酒造は前身の原田屋が、終戦直後に県内の複数の酒蔵を合併し誕生。醸造を担当する豊野蔵(長野市)と、瓶詰・出荷を担当する松本蔵に分かれ、長い間酒造りが行われてきました。10年以上の歳月をかけ、2020年より松本蔵に拠点を集約。この豊野蔵朝しぼりは本来、毎年豊野蔵の蔵開きの時期に合わせて、豊野地区の酒屋限定で卸されていたものです。
穏やかながら果実感を充分に覚えさせるリンゴの香り。微発泡ともに透明感のある甘旨が口内に弾けますが、酸味が顔を出したかと思うと、舌を包みながらさらりと拭われていきます。灯るような苦味が穏やかな余韻を演出する、大信州らしい調和の取れたふくらみのある辛口。GW最終日に、松本の地に降り立ったかのような一本です。