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玉櫻山田錦純米生酛
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なべ
まん丸お月様に満開の桜。世界中の活動が抑制自粛されているせいなのか、月が綺麗です。桜に因んだ抜栓三本目は、島根の玉櫻。八百万の神が集い、八塩折の酒を醸し、日本刀の素材となる玉鋼を産した伊津母の国の酒。 残糖はほぼ無く、あたかも玉鋼を鍛造し不純物を排した刃味鋭い酒質。そこに熟成による旨味がのり、日本刀に例えるなら(刀剣が趣味ですので意味不明ご容赦ください)、経年の錆が浮いた見事な茎(なかご、柄に収まっておる根元の部分)のようです(刀の茎はどちらかと云うと真贋鑑定が主で鑑賞対象ではないのでしょうが、刀身が研がれて経年変化がいわば消されているのに対し、茎は摺上げや贋作化する以外には基本的に鍛造時からの歴史が刻まれ残る部分で、私はとても興味を持ちます)。 昔ながらの生酛造りに時風に媚びない剛健さ、そして時が生み出す味の深まり。熱燗でとにかく冴えます。この一献が注がれるまで、伊津母の国でどのように過ごしたか。水鏡の様に事に動じず、風雪に耐え、泰然と、ではないでしょうか。緊急事態宣言が発出されました。動じず冷静に耐え、力を合わせて難事を乗り切りましょう!そして困難を学びに変え、善き未来の礎に!