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なべ
抜栓直後は甘旨の小玉を酸が包みこんだ、まるでさくらんぼを口中に含むような飲口。経時とともに酸がほぐれ、優しい甘さがまるで霞のように漂い広がります。燗付けすると霞は霧散し、良さが減じてしまうようで冷や向きの一献かと判じます。儚く細やかな季節の変遷を愛でた日本の「季の気」を醸したお酒かな。