あめりあちゃん
朝 目が覚めて
真っ先に思い浮かぶ 馬のこと
思い切って 人気馬切った
「どうしたの?」って 聞かれたくて
緑の芝生 外枠でラッキー
高配当狙うの 今日の私は運がいいのよ!
ゆきち 溶けてしまいそう
ガミだなんて絶対に言えない だけど
ゆきち 目も合わせられない
馬に恋なんてしないわ
わたし だって 君 -ゆきち- のことが好きなの
天気予報がウソをついた
土砂降りの雨が降る
カバンに入れたままの競馬新聞 出したくない
ためいきをついた
トラックマンが
「良馬場なら馬券内」だって
後ろにいる馬がコケる
沼に落ちる音がした
ゆきち 息がつまりそう
君 -ゆきち- に触れてる右手が 震える
高鳴る胸 ATMを見る
手を伸ばせば届く距離 どうしよう…!
想いよ届け 君 -ゆきち- に
お願い時間よ戻れ 負けそうなの
でも気持ちよくて 賭けてしまうわ!
ゆきち 駅に着いてしまう…
もう帰れない 切符は 高いよ だから
ゆきち そのフェンスを越えよう
もうバイバイしなくちゃいけないよ
今すぐわたしを押し出して!
…さよなら