abibuta
2023年9月5日
自宅にて宴会。
鮎飯と芋炊きを仕込み、帰省中の姉を
囲んで家族で酒を飲む。3本目は蔵本
屋市兵衛。江戸時代末期の1855年に
創業した蔵本屋本店にて、御年78歳
(今年で79歳になられるそう)の4代目・
田坂幾市朗社長兼杜氏がたった一人で
醸している幻の銘酒。機械化されてい
ない昔ながらの蔵で酒造りからラベル
貼り・販売までを一人でこなしている
ため、今年の製造は全銘柄合わせて僅
か10石あるかどうか…とのこと(市兵衛
はその内600本程度)。商業ベースでは
日本一小さいとも言われる酒蔵だが、
令和3酒造年度全国新酒鑑評会では見
事金賞を受賞しており、その実力は折
り紙付き。昨年の市兵衛は穏やかで素
直な飲み口だったが、今年は香り・甘
さがやや増しているように感じる。カ
ラメル系の甘さを奥に感じ、柔らかな
旨味とアルコール感が広がる。最後は
酸でキレ良く締めてくれるので、食中
酒として何にでも合わせやすい。3日
で飲み干したが、日が経つにつれてま
ろやかになった。初日は真鯖の刺身、
糸縒鯛の皮霜造りと合わせて美味しく
頂いた。